エッセイ 第3話
『あら、今日も来たのですか。仕事熱心なんですね。』
こちらは、気楽な近隣散歩。彼には、頭が下がる今日この頃です。
☆
我が家の近所に植物園があります。今までおそらく300回くらいは、行って
いるのではと思います。ほとんど「我が家の庭」状態です。この際ですので
「我が家の所領地」宣言致します。
赤ちゃんの時は、母親に抱かれ、幼稚園の時は遠足で、小学校の時は、
写生会・ハイキング、放課後は、ザリガニ釣りに毎日。中学校の時は、
理科部にいたので、カブトムシ・クワガタなどの採取と飼育も。
(小さい頃は、夕方に行けばいくらでも落ちていたのであんまり興味無し。)
高校も近かったので、写真撮影に。大学から会社員の時は、新しいカメラか
レンズを買った時や、新製品のフィルムが出た時にテスト撮影をしに行ったり。
フリーになってからは、丘陵斜面を横切る木立の山道を「思索の道」と私が
勝手に呼んで、天気の良い日に「哲学者」のような顔をしながら散策しています。
そんな我が所領に、ここ数年のこと新参者が毎日来ます。律儀に来る所を
見ると、契約社員か派遣社員かも知れません。
困った事に最近は、彼をお目当てに来たり、ストーカーばりに望遠カメラを
設置して、一日を過ごす輩も現れる始末。そんな彼の出勤風景は。。。
「ご出勤」
FinePix S1Pro Nikon35-80mm(80mm) f5.7 s1/395
(クリックで拡大、1200×800)
(フォト:1)タイムカードは、どこで押すかは知りませんが、颯爽と歩く姿は、
確かに凛々しいです。今日もお仕事ご苦労様です。
-------------------------------------------------------------
実は彼、休日・祝日は、華麗に舞い降りて、羨望の的でのご出勤ですが、
平日の天気の良くない時など人目の多くない日では、どこからか徒歩で
やって来ます。
平日の天気の良くない時など人目の多くない日では、どこからか徒歩で
やって来ます。
最初に私に見られた時など、バツの悪いダイサギ顔をしましたが、あんまり
にも私に会うので、最近は、ご覧のように私がいつも座っている所の前を
平然と歩いて通ります。
にも私に会うので、最近は、ご覧のように私がいつも座っている所の前を
平然と歩いて通ります。
私は、ここが唯一の無線LANポイントなので、毎度ここに座りますが、彼に
とっては、ご都合の悪い場所のようです。
そんな彼も給料を貰っている筈ですので、入場者にいいとこ見せなくては、
なりません。さあ、お仕事の始まりです。
「さて、お仕事」
FinePix S1Pro Nikon50mm f2.3 s1/2048
(クリックで拡大、1200×800)
(フォト:2)その距離、約2m。私にはこんな近くでお仕事を見せてくれます。
なんか逆に無視されているようで、楽しくはないですが。
-------------------------------------------------------------
小魚などが主食の彼にとって、食事と実益を兼ね備えた「美味しいお仕事」
なのでしょう。その真剣な目に、プロフェッショナルの誇りとシタタカな計算が
見て取れます。ホンマ、かなわんわ。
「お見事」
FinePix S1Pro Nikon50mm f2.2 s1/2048
(クリックで拡大、1200×800)
(フォト:3)よく遠くから望遠レンズで撮影した写真は、見ますが、なかなか
カブリツキや砂被りでのご披露は、無いと思います。大サービスです。
--------------------------------------------------------------
彼のお陰でこのところ、リピーター入場者が増えております。これでは、正社員に
昇格する日も近いでしょう。
最近この人気にあやかろうと、カワセミが面接に来たとも聞いています。もう既に
パート採用で、時々出勤しているらしいです。(初日にパパラッチされてます。)
パート採用で、時々出勤しているらしいです。(初日にパパラッチされてます。)
「ご帰宅風景」
FinePix S1Pro Tokina28-70mm(70mm) f9.2 s1/332
(クリックで拡大、1200×800)
(フォト:4)先日偶然に我が家から見た、ご帰宅風景です。アラ、同伴!
ま~人気者ですからね。億ションとかに住んでいるのでしょうね。イイナ~。
※よく見ると背景のクロス型雲が、ダイサギに見えますね。ナイス演出。
--------------------------------------------------------------
撮影記:
子供の頃は、野生のウズラ親子・キジ・青大将など、スターが色々居ました。
キジは、我が家の庭の木にも、おいでになりました。
キジは、我が家の庭の木にも、おいでになりました。
青大将は、縁の下にもご来訪くださいました。
その時の植物園には、泉が沢山湧いていて、有り余るその水は、行き先が
無く各池を巡った後に道に溢れ、泥濘を作った後下水に消えて行きました。
その昔は、今は暗渠になっている千川通り下の千川に注いでいたのでしょう。
その昔は、今は暗渠になっている千川通り下の千川に注いでいたのでしょう。
小さいですが滝もあり、雨の後は、結構な落水がありました。その水を避け
ながら平らな大石の石橋を渡るのが子供の遊びでした。
今は近隣の開発などで水脈が切れ、枯れてしまっています。雨水の浸透する
空き地もなくなり、面影もありません。
今は近隣の開発などで水脈が切れ、枯れてしまっています。雨水の浸透する
空き地もなくなり、面影もありません。
木登りしていても管理の人は、そんなに注意する訳でもなく、今とは違い
鬱蒼と茂る森の奥は、子供には怖いくらい密生していました。
お小遣いを握り締め、最近まで現役だった売店のオバチャンの元に走り、
(このオバチャン、物心付いたときから近年までずっと売店にいました。)
アイスクリームバー(後のホームランバー)や、ザリガニ釣り用のイカ足を
買いに行き、皆で分けました。
買いに行き、皆で分けました。
植物園は、私もかっては自分の庭だと思っていました。
返信削除毎日、秘密の入り口から入って日がくれるまで遊んで
いました。楽しい思い出です。
今はすっかり変わってしまったそうで残念ですね。
Ridesigns さま
返信削除コメントを頂きありがとうございます。
初めて訪れる方にとっては、今でも
都心のオアシスです。
庭園に整備されていない所では、
相変わらず大木が生い茂り屋久島
状態です。
ただ近隣住民の方々の意識も変化し、
塀沿いの木々は随分減りました。
以前は見なかったアカミミガメが
増え、ここでも外来種の動植物問題が
押し寄せております。
せめて少しでも本来の姿を子供達に
残せて行ければと思う今日この頃です。
このブログでは、これからも変わった
ストーリーを発表して行くつもりで
おります。
またの御来訪・コメントをよろしく
お願い致します。